メンテナンス事例
- Michio Takahashi
- 2021年5月12日
- 読了時間: 2分
Fender JAPAN の Trad Tube 10R という’90年代のアンプですね。 パワー部に6V6、プリ部分は石の構成、スプリングリバーブもついていました。 ですがこの個体、10年ほど前にプリ部分を真空管にしたということです。 今回は定期メンテナンスということで入庫しました。 入庫チェックでは綺麗な外観、ノイズもなく、まあ多少のガリ程度でしょうか。
シャシーを引っ張り出してみると…、オリジナルからはすっかり様変わりしています。
12AX7が1本と6V6GTが1本、チャンプのように思えますが一工夫してあるようですね。
見たところ手馴れた方が丁寧に製作されているようです。 さて作業ですが、10年経過ということで気になるのは電源部のフィルターコンデンサ。
見た目は大丈夫そう、容量計測も増えたり減ったりもなく問題ないようです。 プリ部分もチェックしましたが、こちらも問題なし。
ですが気になるところも...。
インプットのジャックですが、取り付けが緩い。
よく見てみたら、そもそもフロントパネルが薄く十分に固定できていないようです。
この場合は内側にナットを入れて少し浮かせてやれば解決です。
それと、切れそうで怖い、とご依頼のあった電源ケーブルを交換。
オーナーさんはハーピストで、ステージでこれをお使いになるとのこと。
確かにオリジナルは自宅でギター練習には問題ないですが、ステージ用に持ち歩くには
だいぶ頼りないですからね。
あとはポット類のガリとサビ落としと清掃、ただし、年代の風格を損なわないよう
金具の磨きはあえて省略です。
組みあがったところで、最後にギターをつないでチェックです。
ハープ用の味付けのアンプですが、ギター用としても優秀です。
問題ないことをチェックして、あとはお渡しを待つだけです。



















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