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修理品ご紹介

  • Michio Takahashi
  • 2023年9月5日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年9月18日


またまた修理事例のご紹介です。

こちらは岩手県S様のアンプとエフェクターです。


VOX Cambridge 30 Reverb

症状はGainBoostの反応がないというものでした。

アンプ受け入れチェックでは、それ以外の部分は正常に動作していました。

ゲインchの音は出ますので、ゲインブースト回路に問題があるようです。

調べてみると、GainBoostスイッチ〜ブースト回路まではスイッチ操作によって

電圧が切り替わっています。

ですがその電圧がちょっとおかしな数値です。

更に詳しく調べると、GainBoostオンの時の電圧が異常に低いのを見つけました。

ここは抵抗による分圧回路となっていますが、写真赤枠のR107が、本来は100kΩ

であるところ161kΩとなっており、正常な電圧が出ていませんでした。

こちらを新品の抵抗と交換したところ、GainBoostが正常に動作するようになりました。

また、電源の平滑コンデンサにわずかな膨らみを見つけました。

今は正常に動いていますが、このパーツの寿命が近いということです。

オーナー様にご相談したうえで交換となりました。


BOSS Octave OC-2

もう一つお預かりしたもの、エフェクターがありました。

こちらの症状は出音が安定しないというものです。

ACAアダプター指定の年代物、パーツ等に問題があると入手が難しい場合が

多々あるので、パーツが壊れてないことを祈りながらチェック開始です。

ざっとチェックしたのですが、不良らしいところは見当たりません。

パーツ不良を疑ったのですが、その前にジャックを掃除することにしました。

そしてサウンドチェック、すると、問題が解消しました。

なんて事のない、ジャックの汚れ等による接触不良だったようです。

そこでジャックの接点をを徹底的に磨いてクリーニング。

プラグとの組み合わせ等もあるのでしょうが、作業後はそういった問題もなく、

安定して音が出るようになりました。


ここでちょっとしたTips。

こちらのようなACA指定のエフェクターは、必ずACAアダプターを使用してください。

PSAアダプターを使用すると、電圧不足でトーンが変わったり安定動作しなくなります。

ただし、PSAアダプターで動作するエフェクターと同時に使用する場合はその限りでは

ありません。

パッチケーブルでエフェクター同士を繋ぐことによりエフェクターのアース回路が

共有され、それによりACAエフェクター特有の回路が切断され、PSAアダプター仕様

の回路になります。

改造してこの特有の回路をカットすることも可能ですが、通常その必要はありません。

ただし、ACA仕様を単独でとなる場合はその限りではありませんが...。

さて、逆にPSAアダプタで動作するエフェクターにACAアダプターは使えないのか、

というと、これはちょっとまずいです。

ACAアダプターは12v近く出ていますので、これにPSAなエフェクターを繋ぐと

エフェクター本来の音は出ませんし、最悪エフェクターを破損することがあります。

このような場合はPSAアダプターを使用するべきですね。

 
 
 

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