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修理:JVM210H

  • Michio Takahashi
  • 2024年3月1日
  • 読了時間: 2分


今回も修理事例のご紹介です。

というよりもメンテナンス事例といった方が正しいですね。

こちら某大学の軽音さんのアンプ、マーシャルのJVM210Hです。

症状は音が小さくなったというもの。

実際に確認してみると、全開でもお部屋レベルの音量しか出ていません。

開けて各部チェック、こちらは正常。

次は球がダメになっている場合を考えて、1本ずつ交換してみてチェックです。

センドにオシロスコープを接続し、1本ずつチェックしていきます。

1本目OK、2本目OK、3本目、ん、レベルが大きくなりました。

4本目OK、ということで3本目に戻り実際に音出しチェックしてみると音量が戻っておりました。

外した3本目の球、見た目は正常なのですが正常に増幅していないようです。

こちらは色々とご相談の結果、国産の中古球と交換となりました。

国産の中古と言っても全盛期の頑丈な球、数本の球を試奏チェックしていただきました。

球を入れ替えしながら試奏をしていると、こんなに音が変わるんですね!、

と驚きの大学生、そうなんです、めっちゃ音変わるんですよね。

最終的に選んだのはマツシタのロングプレートの球でした。

こちらはその出音から人気の高い球ですね。

新品の球を入れるのはまあ普通なのですが、今は真空管がとても高いです。

中古であれば新品の3分の1くらいの価格に抑えられますし、そもそも今回交換しない

球はそれなりに消耗している球ですので、こういう方法もありだと思います。

それ以外のメンテナンスポイントですが、BIASポット周辺が復活剤でベタベタでしたので

こちらは洗浄しておきます。

以前修理したアンプでも同じことがあったのですが、その時は復活剤の影響で

基板がショート、電源トランスがNGになり高額な修理となったことがありました。

ということですので、接点復活剤は絶対に使用しないでくださいね。

また初段の球のシールドのゴムが劣化でボロボロ、こちらも交換です。

とはいうもののこのゴムって滅多に出てこないパーツなんですよね、今回は在庫があったのでラッキーでした。

最後にバイアス調整、このアンプの場合はほぼあっている状態でしたので、追い込みといった感じでしょうか。


コロナ以前の先輩の時代からあるアンプ、とのことでしたが、コロナのおかげで使用履歴

が全く伝達されていないということでしたが、今回のメンテナンスでこれからは

安心して使えます、とのことでした。

こちらは明日から練習で使用ということのようです、頑張ってくださいね!


 
 
 

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