
メンテナンス事例 Ampeg SVT-3 PRO 仙台市 Eスタジオ様

定番のベースアンプ、AmpegのSVT-3Pro。 某スタジオさんの常設機材なのですが、不具合があるとの事で入庫です。

不具合その1 インプットジャックが壊れています。

不具合その2 ファンの音が大きいとのことです。 ただ、現地での引き取り時チェックではそんなに大きくないようでした。

こちらが問題のジャック。 見た目はしっかりしています。 これを交換するには基板を取り出さないといけないのですがちょっと問題が。 というのも、取り出し時に基板とトランスが当たるんですね。 知恵の輪か、トランスを一旦ずらすかしないとダメな感じです。

中から外への排気ファンです。 その途中でパワートランジスタを冷やします。 見た目でわかるように埃がひどいです。 また、なぜか左上の部分がネジで固定されていません。 ここがビビっていたのでしょうか?

ファンで冷却されるパワートランジスタ、セメント抵抗、それと温度センサです。 温度センサ部分に埃がたまってしまうと、正確な温度が測れなくなります。 その結果ファンが高回転することもあります。 年に一度は清掃することをお勧めします。

調べたところ、必要なのはビンテージタイプのナット仕様のジャックでした。 つまり、折れていたのではなくナットが無くなっていただけでしたが、チェックしたところジャック側のネジ山がボロボロになっており交換となりました。 またこの部分は基板の表側の固定を受け持っているので、ナット無しで使用すると基板そのものを痛める可能性がありますので注意が必要です。

ファンですが、単品テストではノイズもなく回転も良好でした。 どうやら埃が悪さをしていたようです。 冷却系は全バラして徹底的に清掃がベストですが、今回はエアブローと拭き掃除で対処です。

作業が完了したところでチェック。 今のところ問題はなさそうです。